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えーと、真面目な長編の執筆が遅々として進まないので、息抜きに考えたお話をアップします。勢いで更新していくつもりです。
いろいろと問題作ですが、どうぞ。

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執務室で書類の山と格闘中に、いきなりデスクの引き出しが勢いよく開き、俺はみぞおちを強打し椅子ごと後ろに吹っ飛ばされた。

「イッテーーーッ!!!なんだよ!!?」

何が起こった?
引き出しが勝手に開いた!?
んなまさか。

俺は自分の身に起きたことが全く理解できなかった。
その時、開いた引き出しから白くて丸いものが出てきた。
丸いものには青い棒がついていて、その先には今度は大きくて青い丸いものが見えた。

『やあ、こんにちは!僕、ドカえもん!』

・・・・・・・・は?

引き出しから出てきた物体は、俺の腰くらいの背丈の、どう見ても俺でも知ってるあのキャラクターだ。

「ドカえもん?お前、ドラえ・・・!!!」

白くて丸いものが俺の口を塞いだ。

「それ以上は言っちゃダメ!大人の事情ってヤツ。こんにちは!僕、ドカえもん。」

「はあ・・・」

あれか?ライセンス的なやつか?
それとも二次使用的なやつか?

「で、そのドカえもんが何の用だよ?」

「あれぇ?僕を見ても興奮とかしないの?あの「不思議なポッケでなんでも叶えて」的なリアクションはないの?」

「あ?あのな、確かに俺でさえお前の機能は知ってるが、俺様はそんなもんなくても何でも叶うんだよ!それより、いきなり引き出し開けやがって、お前のせいでこのザマだ。どうしてくれるんだよ!お前になんて用はねぇ!さっさと引き出しの中に帰れ!」

「えー、なんか拍子抜けだなぁ。僕は君の子孫に頼まれて来てあげたのに。」

「子孫?」

ちょっと待て、俺の子孫がこいつを寄越した?
子孫てことは俺の子供か孫ってことか。
俺が牧野と結婚してできた子供ってことだよな?
途端に顔がニヤける。

「あー、今なんか考えてるでしょ?」

その時、また引き出しから何かが現れた。

「よいしょっと。もう、ドカえもん!先に行くなら言ってよー」

現れたのは10歳くらいの子供だ。
髪はブラウンだがウェーブがかかっている。

「ごめん、ごめんツグムくん。」

「で、おじいちゃんには会えた?」

「うん、ほら、この人だよ。」

と、ドカえもんとやらはまだ床に座り込んでいる俺を指した。
おじいちゃんだとぉ!!

「おい!誰がジジィだ!」

「おじいちゃん!本当だ、資料館で見たご先祖様だ!」

ご先祖様?

「じゃあお前が俺の子孫なのか?」

「はじめまして、おじいちゃん!僕はツグム・ドウミョウジです。」

俺は呆気にとられた。

「お、おおう」

思いっきり動揺してしまった。
そのツグムという子供は、見慣れない服装をしているが、男の子だろう。
色白の肌に瞳の色はグリーン。
髪のウェーブに俺の子孫の片鱗が見えた。

「おじいちゃん、会えて光栄です。200年後の世界でもツカサ・ドウミョウジは中興の祖として有名なんですよ。」

いま何つった?
200年後の世界?

「おい、いま200年後っつったか?お前ら未来から来たんか?」

「はいそうです。おじいちゃんのこの机が僕たちの未来と4次元で繋がったんです。タイムマシンで来たんですよ。」

「タイムマシン〜〜!?」

俺は立ち上がって開いた引き出しを見た。
さっきまで俺の私物が入っていた引き出しの中には、底なしの空間になんだか乗り物が浮かんでいた。
ってか、ここに仕舞っておいた牧野の隠し撮りはどこに行ったんだ!!

「おい、牧野の写真を返せ。」

おれはツグムに凄んだ。


「マキノ?マキノ、マキノ・・・誰ですか?それは。」

「は?俺を知ってる子孫なら牧野のことも知ってるだろ。ああそうか、旧姓だからわかんないのか。つくしだよ、つくし!俺の妻になる女だ。」

「ん?おかしいな。僕が読んだ資料によると、確かツカサ・ドウミョウジの妻はジュリア・ドウミョウジです。」

「じゅりあ〜〜???おい!誰だ、それ!」

「誰だっけ、ブラジルの大統領の娘だったと思うけど。」

「ブラジルの大統領の娘だとう!?」

俺は額に青筋が立つのがわかった。
どういうことだ?
俺は牧野と結婚しないのか?
ブラジル大統領の娘と政略結婚か?
牧野はどうした?
別れた??
ありえねぇ!そんなことあってたまるか!!

「おい!!タイムマシンで来たって言ったな?俺を乗せろ!今すぐ見に行くぞ!」

返事を待たずに、俺は自分のデスクの引き出しに片足を突っ込んだ。








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2018.09.24




「もう、勝手だなぁ、おじいちゃんは。」

3人は狭いタイムマシンに乗り込んだ。

「おい、おじいちゃんはやめろ。司様だろ。」

「えーだって実際に僕のひいひいひいひい、おじいちゃんだし。」

無視

「司様が嫌ならお兄様と呼べ。」

「あー、お兄ちゃん、でいい?」

「・・・いいだろう。で?タヌキ、10年後の俺に会いに行け。」

「もぅーう、タヌキじゃないよ!ドカえもん!!10年後ね。しゅっぱーつ!」

タイムマシンは4次元空間をワープし、
201X年から一気に202X年へ駆け抜けた。


シュタッ!!

3人は10年後のNY道明寺邸へと降り立った。

「10年後も俺はまだNYにいんのか?」

その時だった。
エントランスポーチの方からから子供の声が聞こえてきた。

『リサ様、お待ちください。』

子供の声を使用人が追いかけている。

3人が窓から様子を窺うと、綺麗な顔立ちをした巻き毛の女の子が見える。
4、5歳だろうか。
子供は、今からリムジンに乗り込もうとする長身の男に駆け寄った。

『パパ!』

男が振り向く。

「お!おい!」
「お兄ちゃん、しーーーーー!!!」

振り向いた男は司だった。

『パパ、抱っこして!』

女の子は男に両手を伸ばすが、男は表情を変えず、冷たい視線を投げただけだった。

『おい、こいつの母親はどうした?』

男は使用人に向かって言った。

『あ、はい。お買い物にお出かけになられました。』

『ふん、買い物ね。どうせまたどっかのホテルに男とシケこんでるんだろう。子供はこっちに押し付けて、か。』

使用人は困ったような恐縮した顔をしている。

『俺は子供は嫌いなんだ。部屋から出すな。暇なら家庭教師を増やせ。来週にはまたブラジルに帰るんだろ?俺と接触するようなことは許すな。』

そう冷然と言い放つと、男は車に乗り込んだ。

『さあ、リサ様、お邸に入りましょう。美味しいおやつをご用意いたしますよ。』

『う、うん。』

女の子はさっきの勢いが嘘のように意気消沈して、使用人に手を引かれていった。



司は愕然として見ていた。
あれが俺の未来か。
冷たい表情。
妻にはもとより、子供に対する愛情もなく、幸せが微塵も感じられない。

どうやら妻がブラジル人だというのは本当のようだ。

「おい、ツグム、お前の読んだ資料では俺の子供の名前はなんてんだ?」

「確か、リサ・ドウミョウジだよ。」

「・・・マジか・・」

ではやっぱりあの子が。

牧野はどうしたんだ?
なんで結婚しなかったんだ?
まさか、類と?
ふざけんな!!

「おい!!この時代の牧野に会いに行くぞ!タヌキ、道具出せ!!」

「んもう、だからドカえもんだって!」

「どっちでも同じだろ!早くしろ!確かどこでも行けるドアがあるだろ!」


意外と詳しい司であった。








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2018.09.25



「ドカえもん」いかがでしょうか。

第二話にしてザワつかせてすみません。


司=のびたくん

つくし=しずかちゃん


の設定で書いてるので、元ネタをご存知の方は安心していただけると思います。

しずかちゃんは出来過ぎくんと結婚してましたよね。

さて、出来過ぎくんを誰にするかな〜〜(▽∀▽)ニヤリッ


引き続きお楽しみに!







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2018.09.25




「どっかのドア〜」

ドカえもんはポケットから大きな扉を取り出した。

「ツカサくん、これはね、行きたい場所の近くのどっかのドアに繋がってるドアだよ。だからドアのないところには行けないんだ。」

なんだそのバッタもんは!?

「ツカサくん、どこに行くの?」

「・・・さっきからツカサくん、ツカサくんて、タヌキの分際で俺様を名前で呼ぶな。」

司の額に青筋が浮かぶ。

「友達じゃないか。」

「俺にタヌキの友達はいねぇ!」

「だからタヌキじゃないってぇ。で、どこを指定するの?」

「牧野のとこだ!」

「わかったよ。じゃあ、ドアに向かってマキノさんを思い浮かべながら行きたいところを伝えるんだ。」

「よし!」

司はドアに向き合うと、

「牧野つくしに会いたい!牧野のところへ連れてけ!」

と命じた。

「じゃあ、ドアを開けるよ?」

ドカえもんがドアを開けると・・・


そこはコンビニの前だった。
どうやらコンビニを出た所のようだ。

「どこだ?ここは?」

そのコンビニはオフィスビルの一角にあり、あたり一帯には高層ビルが林立している。

「うお!東京か!?すっげ。さっきまでNYだったじゃねーか。これでもっと牧野に会えるな!って、こんなところに牧野がいるのか?もしかしてコンビニで働いてるとか?」

と、司は後ろを振り向き、いま出てきたであろう店内を見たが、そこにつくしはいなかった。

「っんだよ!いねーじゃねーか。やっぱバッタもんだから使えねーな。」

と、通りの向こうに視線を移した時、そこに黒髪をなびかせて足早に通り過ぎようとしているつくしが見えた。

「いた!あれだ!」

司はすぐさま追おうとしたが、止められた。

「ツカサくん!ダメだよ。今のツカサくんは10年前の人なんだから、絶対に見つかっちゃいけないよ。歴史を変えることになるからね。」

「うるせーな!わかってるよ!」

司はドカえもんとツグムといっしょにつくしの後をつけた。


10年後の牧野なら今は31歳のはずだ。
スーツを着こなし、手には包みを持っている。
相変わらずの華奢さだが、それでも年齢相応の女らしさを纏って、色気まで感じさせる。
大人の女になったんだな。

司はしばし見惚れた。

いい女になってんじゃねえか。
あのトリガラがこうなるのか。
これは先が楽しみだ。

司は自分の知る21歳のつくしを想った。

でも待てよ。
この世界では俺たちは別れてんだよな?
なんでだよ!こんないい女を手離す理由なんてないだろ。

その時、信号待ちをしていたつくしがビル風で吹き上がった髪を左手で抑えた。
その瞬間、司の目にはつくしの薬指に収まる銀色の指輪が見えた。

マジかよ・・・あいつ、結婚したのか?
相手は誰だ?
まさかやっぱり類か?

その考えが浮かんだだけで、もう司は嫉妬の怒りに震えだした。

「お兄ちゃん、あの人あのビルに入っていったよ。」

ツグムが告げた先に司が見たのは花沢物産の本社ビルだった。
想像が現実になろうとしている気がして、拳に力が入った。

「ふざけるな・・・・・追いかけるぞ!」

と、司は走り出そうとしたが、思いとどまった。

まずいな、このままじゃ入れない。
いまこんなところにガキどもを連れて道明寺司が現れるわけにはいかない。
でも牧野を追わねぇと。

「おい、タヌキ!このビルに入るぞ!なんか道具出せ!」

「もう、まったくツカサくんは横暴だなぁ。仕方ない、そういうときは、、、」

ゴソゴソ……

「通り抜けたいフープ〜〜!」

「・・・またバッタもんか?・・」

「ツカサくん、これはね、壁にこのフープを貼り付けると何でも通り抜けられるって道具なんだけど、通り抜けたいって強く念じないと通り抜けられないんだよ。」

「だから、もっと素直な道具を出せよ。いちいち癖がつえーんだよ!」

「じゃいいよ。仕舞うよ。」

「あー、いい、いい。それでいいから、早く貼っつけろ!」

3人は人気のない場所に来ると、「通り抜けたいフープ」を貼り付けた。

「さあ、通り抜けたいと強く念じて。」

「ったく、なんで俺が・・・」

司はつくしを思い浮かべ、花沢物産ビルの壁を通り抜けたいと強く念じた。
通り抜けた先はトイレの掃除道具置き場だった。
司は人生で出会うはずのない空間にめまいがした。
トイレを出ると、廊下の向こうから足音と話し声が近づいてきた。
「見つかるとまずい!なんか道具ないのか!?」

「んー、ツカサくんは誰に会いたいの?」

「は?牧野・・・いや、類だ!牧野と結婚したのか確かめる!」

「じゃあ、どっかのドア〜」

「・・・・最初からこれでよかったんじゃねぇの?」






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2018.09.26




ドカえもんがドアを開けると、そこは花沢物産の重役フロアだった。
今度は給湯室のドアから廊下に出たようだ。

花沢物産重役フロアは白を基調とし、各室の入り口壁面はガラスで仕切られていた。
インテリアは無駄を廃したモダニズムで統一され、いかにも類らしいと司はいつも感じていた。

「おお、ここは類の仕事場じゃねえか。確か、この廊下の奥が類の執務室だ。何度か来たことがあるぞ。」

そのとき、ドカえもんがいきなり叫んだ。

「一瞬透明マント〜」

「お、おい!静かにしろ!」

「ツカサくん、これはね、一瞬だけ透明になれるマントだよ。人がこっちを見たら使うんだ。これで見つからないよ。」

「一瞬て、意味ないだろ。」


と、その時、パンポーン♪とエレベーターの到着の音が響き、複数の足音が近づいてきた。
3人は咄嗟に出てきた給湯室に隠れた。

「フワァァァ、やっと昼か。今日も届いてる?」

類の声だ。
足音は類とその秘書のようだ。

「はい、応接室にご用意しております。それとこちらはプロジェクトの予算案です。」

「わかった。決済しておくからデスクに置いといて。」

「それから、来週の島田コンチェルンの上場記念パーティですが、パートナーはどなたになさいますか?」

「んー、あきらんとこの芽夢のスケジュール聞いといて。」

「かしこまりました。ですが類様、類様ももう32歳。そろそろご結婚も考えていただきませんと。パーティのたびにパートナーを選定するのも手間でございますし。」

「俺は結婚なんてしなくてもいいと思ってる。パートナーは誰でもいいし、後継者問題ならうちには優秀な社員がいっぱいいるんだから、今時世襲もないでしょ。」

「類様!特定の恋人もいらっしゃらないようですし、もっとこう人生そのものを楽しまれては?」

「ククッ、お前に俺はどう見えてんの?今のままで俺は十分に楽しいよ。ひとりでね。」

「類様・・・」


類は10年経っても王子様然とした微笑を浮かべている。
その時、類の目が給湯室に向けられた・・・気がした。
司は持っていた「一瞬透明マント」を被った。
類は何も見えなかったように、そのまま応接室に消えていった。

ふぅ、あぶねぇ。
それよりも類はまだ独身!?
ということは牧野とは結婚していない。
その上、恋人もいないだと?
つまり、少なくとも牧野と類は関係ないってことか。

司は安堵した。
一番のライバルに奪われてはいないとわかったが、でもだったら牧野の相手は誰だ?という思いがますます強くなった。

「お兄ちゃん、次は?」

ツグムが司を見上げて聞いてきた。

「次は・・・」

まさか総二郎?
牧野は総二郎に茶道を習ってた。
情がわいて・・・?

「おい、タヌキ、「どっかのドア」を出せ。」

「どっかのドア〜」

「いちいち宣言いらねーから。」


司はドアの前に立つと、「西門邸に行きたい!」と命じた。






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2018.09.27
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